2011/05/06 (Fri) 14:17
幻冬舎
2011年3月
私を殺したのは誰?何のために殺されたの?殺されたはずなのに“東京湾の人魚”として蘇った詩歩のもとに、復讐屋を名乗る吸血鬼コンビが現れる。―あなたを殺した犯人を見つけ、復讐をしましょう。吾輩たちが手を貸します。―吸血鬼コンビは、人魚に続き、同じように蘇ったフランケンシュタイン、狼男、ゾンビ、河童たちにも手を貸し、真犯人を見つけていく。意外な事実を突き付けられたモンスターたちは、はたしてどんな復讐の形を選ぶのか。
「東京バッティングセンター」の続編。
完全な続編ゆえ、雪美嬢や聖矢さんはやはり…。
今回、人魚、狼男、フランケンシュタイン、ゾンビ、河童なども登場する短編集で、前作よりパワーアップしたようにも見えましたが、語り手が当事者で、笑える要素も影を潜め、パワーダウンな感じは否めないです。
タケシも土屋さんも今回は遠い感じでした。
シリアスな展開もいいのですが、それにしては何かが足りない感じでした。
内容★★★
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2011/05/02 (Mon) 09:48
幻冬舎
2009年5月
自分のことを「吾輩」と呼ぶ、金城武似のホスト、タケシは、実は吸血鬼だ。彼は、歌舞伎町のバッティングセンターで復讐屋の美女・雪美に出会ってから、無理矢理彼女の片棒を担がされている。二人のもとには、「自分をクビにした座長に地獄を見せてやってくれ」という居眠り病の元劇団員、「貧乏神をやっつけてくれ」という髑髏マニアのカフェオーナー、「父の作家人生を終わらせて」という女子高生などが、次々とやって来ては無理難題をふっかける。“無欲で律義な吸血鬼”と“冷徹な美女”の復讐屋コンビが、悩める人間たちの依頼に命がけで応えるコメディ・サスペンス。
最初はね、ほとんどよい能力の無い吸血鬼に雪女という設定に、あまり気の乗らないまま読んでいました。
読み進めるにつれ、聖矢さんや土屋さんには無理なものを感じつつ、楽しいし笑えるから、まあいいかという感じでしたが…。
ラストでやられました。
そういうことだったんですね。
続編「六本木ヒルズの天使」にどう続いていくのか、かなり気になります。
内容★★★★
2011/04/21 (Thu) 13:41
新潮社
2011年2月
金の臭いでむせ返る町で、絵本探偵・羽田誠は謎のターゲット“耳”を追う。リミット3日、人質は……キン●マ!? 優しい目の極悪刑事、しゃべくり続ける夫婦殺し屋、超人的な聴覚を持つ盲目の娘――最後に立っているのは果たして誰だ? 突然に襲う爆笑と涙、意外性の嵐に油断は大敵。100%規格外の超速クライムサスペンス誕生!
読んでいて情景が浮かびやすい、映像向きな作品だと思いました。
表紙のイラストを見ながらだと尚いいかな。
大阪(オーサカシティ)を略した「オーシティ」が舞台なだけに、キャラも濃い人が目白押し。
程よく下品で、程よくえげつなく、笑いあり、スリルありで…。
何も考えず楽しめるコテコテのエンターテイメント。
最後にわかる、あの人とあの人の関係には意表を突かれました。
内容★★★★